2009年10月02日

戦場追想

戦場の奥の奥に。それはいた。

禍々しい黒い、「尾」。
集められたゴースト達を、怨念と怨嗟を背負って、少女が哂う。

今までも強力なゴーストだとか、来訪者だとか。
そんな存在を目の当たりにしたことはある。
…でも、あれは何かが違う。
余りにも強大すぎるとか、…そういうことじゃなくて。

─あれは、やばい。
あのままの彼女と…戦うのは危険すぎると。
そう、感じた。

─でもそれを、そのままにしておけるわけなどない。
戦うのは危険過ぎる。でも、倒さなければ、止められない。

一歩遅れた俺の目の前。
武曲に対峙する、能力者達─その中には、見慣れた小柄な、彼女の姿─

「藍那!─邪魔だ、てめえ!」

立ちはだかった妖狐へ肉薄して、クレセントファングを放つ。
ぐっと身を屈めて放った蹴りは、三日月の弧を描いて妖狐の急所をとらえた。
崩れ落ちるそれを振り切って、先行く藍那を追うように足を踏み出す─

「…、!」

視界にちらついた、怪しげに揺らめく炎。
拙い、と思ったときにはその妖力に捕らわれて。

「ちっ…面倒臭えな!」
味方の齎す赦しの力の助けを借りて呪縛を振り切り、前を向き直る─

─そこに、ソレが、いた。
 
 
戦場追想─続
posted by 月代真澄 at 04:28| Comment(0) | SS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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